皆さん、おはようございます。

【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタント矢野千寿です。

 

それでは、生産性の話を始めましょう。

「生産性」とは、人、物、お金、情報、時間などの経営資源を投入したことにより、どれだけの価値を生み出したかを見る指標であり、企業の収益力と成長発展の基礎になるものです。

生産性は、大きく分けて二つあります。

一つは従業員数や人件費を投入することによって得られた付加価値(売上総利益)の割合を示す「労働生産性」

労慟生産性=付加価値(売上総利益)÷人
(投入するもの)
●人員:1人当たり付加価値生産性
●人件費:賃金生産性
●労働時間:時間生産性
●人員×労働時間:人・時間生産性

もう一つは物を投入することで生み出した付加価値の割合を示す「資本生産性」です。

資本生産性=付加価値(売上総利益)÷物
(投入するもの)
●有形固定資産:有形固定資産生産性
●機械設備:機械設備投資効率

売上が激減したにもかかわらず、好調だった頃と同じ人数の社員を雇用し続けていたC社の場合は、社員数や人件費の割に売上も利益も低いわけですから、労働生産性が低いことになります。

一方、質素な事務室と3人の事務員だけで、売上50億~60億円の企業の事務作業をすべて担っているD社は、資本生産性がきわめて高く、3人の事務員は非常に付加価値の高い仕事をしていると言えるでしょう。

ところで、付加価値とは何でしょうか?

商業サービス業では付加価値は売上総利益とほぼ同じだと述べましたが、もう少し説明が必要かもしれません。

「付加価値」とは、原材料や部品など、その企業が外部から買ったもの(外部購入価値)に、自社で新たに付け加えた価値のことです。

その企業が付け加えた「魅力度」と考えてもよいでしょう。