皆さん、おはようございます。

【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタントの矢野千寿です。

 

「生産性」は大きく二つに分けられます。

従業員一人あたりどの程度の売上や利益を生み出したかを見るための「労働生産性」と、

投資した資本がどれくらいの価値を生み出したかを見るための「資本生産性」です。

そして最後の「採算性」は、ビジネスの損益分岐点を見るための財務指標です。

会社が何か新しい事業を始めるとき、新商品を発売するとき、または新市場を開拓しようとするとき、

必ずそこには「最低限これだけの儲けは必要」という損益分岐点があります。

採算性を度外視したビジネスを始めるのはたいへん危険で、会社の命取りになることも多いのです。

決算書の数字はいろいろなことを教えてくれます。

経営判断に役立つ指標も単純なものから複雑なものまで数多くあります。

しかし、以上に挙げた5つの指標を理解し、読み解けるようになるだけで、

ずいぶんたくさんのものが見えてくるはずです。

会社の経営がうまくいかない原因はどこにあるのか?

その問題を改善するにはどうすればいいのか?

わかるようになるのです。

たとえば安全性、つまりキャッシュフローに問題があるときは、成長性と収益性を調べることで、「なぜキャッシュの流れが悪いのか」を探ることができます。

そして、成長性や収益性に問題がある場合は、根本的な原因が生産性にあることが多いものです。

社員数が多すぎれば、当然、人件費が経営を圧迫します。

投資のために行った借入が大き過ぎても、やはり返済や利息の負担が重くのしかかってきます。

ここまで掘り下げて数字を読み込んでみることで、初めて会社の業績が伸びない原因がわかるのです。