皆さん、おはようございます。
【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタントの矢野千寿です。
社長夫人は、社長の「奥さん・女房」という意識を払拭し、
ビジネスパートナーという「組織人」にならなければいけない。
社長夫人は、社長の弱点を懸命に補完する参謀・補佐役でなければいけない・・・。
Aさんは賢い女性でした。
それまでは「社長の妻があまり表に出てはいけない」と考え、
裏方仕事に徹してきたのですが、もはやそんなことを言っている状況でないことも、
自分が社長夫人として何をなすべきかもすぐに理解したようでした。
そして1ヶ月後に会ったとき、彼女は見違えるように変身していたのです。
Aさんの会社では、ちょうどその頃、バス旅行の企画を進めていました。
誰にでも自信をもって勧められる内容の企画なのに、なかなかお客さんが集まらず、
40名の定員の半分も埋まらない状況でした。
以前のAさんなら、「営業は自分の仕事ではない」と考え、
積極的に動こうとはしなかったでしょう。
ところが今回は違いました。
近所の人たちに声をかけたら、すぐに6名のお客さんが申し込んでくださったというのです。
私は前々から「Aさんには営業のセンスがある」と感じていました。
問題は、本人の意識の持ちようだけでした。
「ほら、やればできるじゃないの。あなたは営業だってできるのよ」
大きな自信を得たAさんは、以降、営業から新事業の立案に至るまで幅広く会社経営に関わるようになりました。
それは、Aさんの夫、つまり社長にとっても望ましい変化でした。
やがて彼女は、文字どおり社長のパートナーとして、誰からも一目置かれる存在となったのです。