皆さん、おはようございます。

【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタントの矢野千寿です。

 

月次決算、日次決算の仕組みづくりは、経理部門だけの問題ではなく、社内組織のあり方と関係します。

例えば、仕入先が発行した請求書。

まず仕入部門でチェックし、その後に経理部に回すことになっている場合、

この処理が大幅に遅れると、その月の決算に計上できなくなり、正確な決算ができません。

正確な計上を優先して請求書がそろうのを待っていては決算が遅れます。

経理以外の部門が行う取引先への請求、売掛金の回収、社員の立替経費の精算など

決算に必要なデータはすべて月次決算に影響が出ないように経理部門に集約する必要があります。

そのためには、経理以外の部門の連携と協力が不可欠です。

月次処理を行うための業務フローをつくり社員に徹底します。

ポイントは、お金に関する処理のスピードアップと、経理部門と他部門の連携強化です。

本来、経理部門(総務・経理部門)は、

会社の中枢部、会社の心臓部にならなければ成長発展に貢献できません。

販売・営業部門、仕入れ・購買部門、生産・製造部門、工事部門、総務・管理部門などの情報は、すべて経理部門に集約されなくてはいけません。

販売・営業部門と経理部門の連携は特に重要です。

例えば、販売部門が立てた売掛金の回収計画が経理部門に回ってこないと、資金繰りの計画が組めません。

同じ意味合いで、販売計画や目標、販売予測、販売実績、販促計画などについて、適切なタイミングで経理部門に伝える必要があります。

他の部門からは、次のような情報を経理部門に伝えます。

・仕入れ・購買部門 仕入れ計画と実績、在庫状況など

・生産・製造部門 生産計画と実績、仕掛品などの状況など

・工事部門 工事計画、受注状況、完成実績、工事原価、諸経費など

経理部門への情報の集中、情報一元化の仕組みづくりは、業務フローやマニュアルを作成、配布し、会議などで徹底することから始めます。

月末ごとに、決められたとおりに行われているかどうかチェックし、できていなければ、その部門に指示通りの実行を命じます。

同時に、実現不可能なフローになっていないか、改善点がないかを常に検討して、情報集約の仕組みを確立していきます。