皆さん、おはようございます。

【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタントの矢野千寿です。

 

月次決算と日次決算は関連しているので、両方を同時に導入するのがベストですが、

それが難しければ、月次決算を優先します。

月次決算は、勘定科目など基本的には年次決算と同じです。

月ごとにまとめる点が異なるだけです。

第一に、その月に発生したお金のやりとりに関するものを計上します。

売上高、仕入高、売掛金回収、買掛金支払い、人件費や経費の支払い、借入金の支払いなどです。

第二に、年単位で発生する支払いなどを計上します。

年間の見積金額を12等分して月割りで計上するのが原則です。

減価償却費、固定資産税、賞与、保険料などが対象になります。

月次決算は、毎月、遅くとも翌月7日までに完成するようにしましょう。

それより遅れては、スピーディな経営分析、経営判断に役に立ちません。

月次決算が軌道に乗り、正確に処理できるようになったら、日次決算に取り組みます。

日次決算では、販売や仕入に伴う現金の入金と出金、普通預金や当座預金の入金や払出し、販売費や一般管理費などを計上します。

月次決算を部門ごと、店舗ごと、商品ごとの数字がわかるような内容にできれば、現状をよりくわしく把握でき、対策も立てやすくなります。

最初は大枠をとらえる程度の内容とし、段階的に詳細で精度の高いものにしていけばよいでしょう。

月次決算を経営に役立てるには、経営指標を計算し分析してみることです。

重要な経営指標について、月ごとの推移や変動を見たり、前年同月と対比したり、

同業他社の平均水準と比較したりすることによって多角的に現状を把握し、問題の発見に努めます。

月次決算をもとにして、月ごとの業績報告会議、あるいは業績検討会議を定例化するのもよいでしょう。

毎月、社員に経営情報を開示することは、経営陣と社員と間の現状認識の共通化、

目標達成への動機付けなどをよりきめ細かい形で実行することになります。