皆さん、おはようございます。

【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタント矢野千寿です。

 

採算性分析の目的は、必要とする利益を上げるにはどれくらい売上を達成すればよいのかという目標設定にあります。

しかし、ビジネスは生き物ですから、利益も、経費も、売上高も、日々刻々と変化します。

一度、売上目標を設定すれば、それで終わりというわけではないのです。

ここでは損益分岐点分析の応用問題として、A社とB社を例にとりながら、何らかの条件が変化した場合、利益と経費と売上高の関係がどう変わっていくかを一緒に分析してみたいと思います。

①売上高が増減すると、利益はどう変わるか?

新しい利益     円=新しい売上高     円×限界利益率   %-固定費     円

固定費も限界利益率も変わらず、売上が1000万円増加した場合、A社とB社の利益はどう変わるでしょうか?

まずA社の場合ですが、1000万円をプラスした売上高は2億4404万5000円となります。

したがって、その場合の利益は、新しい売上高2億4401万5000円×限界利益率63.1%から固定費の1億3689万5000円を引いた1709万7000円。

現在の利益が1072万3000円ですから、600万円以上アッブすることになります。

新しい利益17,097千円=新しい売上高244,045円×限界利益率63.1%-固定費136,895千円

B社の場合は、1000万円をプラスした売上高は2億4915万1000円、これに限界利益率の40.2%をかけ、固定費の9555万5000円を引くと、460万4000円。

現在の利益は68万5000円ですから、約400万円のアップとなります。

新しい利益4,604千円=新しい売上高249,151円×限界利益率40.2%-固定費95,555千円