皆さん、おはようございます。

【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタント矢野千寿です。

 

 

体格面の成長性を分析するためには、①人員(従業員数)の増加率、②総資本の増加率、③売上高の成長率を見ます。

①人員増加率(%)=今期人員数÷前期人員数

②総資本増加率(%)=今期総資本÷前期総資本

③売上高成長率(%)=今期売上高÷前期売上高

この計算式では人員も総資本も売上高も、前年と比べてどれだけ増えたか減ったかがわかるだけです。

前年対比だけでは近視眼的な分析になってしまいますから、合わせて長期的な成長率も見ることにしましょう。

過去3~5年間の比較を行えば、会社の実態がより正確に見えてきます。

3年間で比較するときは、3年前を基準年度とし、その数値を100とした場合の成長率を計算します。

たとえば、過去3年間の売上高成長率の推移を見るためには、3年前を基準年度として三つの計算を行うことになります。

前々期売上高成長率(%)=前々期(2年前)売上高÷3年前売上高(基準年度)×100

前期売上高成長率(%)=前期売上高÷3年前売上高(基準年度)×100

今期売上高成長率(%)=今期売上高÷3年前売上高(基準年度)×100

その結果、得られた三つの数値を比較すれば、過去3年間の売上高成長率の変遷がわかります。

同じようにして、3年間の人員増加率と総資本増加率も求めます。

そして最終的に、3年間の人員増加率と総資本増加率と売上高成長率を比較してください。

会社が体格面で順調に成長するためには、一定の法則があります。

第一に、人員の増加率が総資本増加率より大きくてはいけません。
第二に、総資本増加率は売上高成長率より小さくなければいけません。

人員増加率≦総資本増加率≦売上高成長率

つまり、売上高が伸びる以上のペースで、社員を増やしたり、投資を行ったりしてはいけないということなのです。

もし売上高が伸びる以上に社員が増えたり、投資を行っているのであれば、どこかで無理が生じているということです。

逆に売上高の成長率が人員や総資本の増加率を上回っているということは、少ない人員と少ない資本で大きな売上を達成したということ。

効率のよい経営が行われているわけですから、収益性も成長性も伸びていくことは間違いありません。