皆さん、おはようございます。

【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタントの矢野千寿です。

 

会議の仕組みが定着するまでは、社長夫人の細かな気配りが必要です。

通知や会議録、決定事項一覧などの文書は社長夫人がチェックし、不適切な部分は訂正を指示します。

会議の最中でも、進行が滞ったり、話が議案から逸れたり、話し合いが空転したり、紛糾したりしたときには、社長夫人が舵取り役を務めます。

会議の意義を伝え、参加を促す動機付けも社長夫人の役目です。

社長は、会議で決定した事項を点検して、内容の適否、優先順位などを決済します。

重要なのは、決定事項を実行に移すことです。

社長は、関連する担当部署、社員に決定事項の実行をきちんと指示します。

「決まったことは実行する」の原則は社員の義務です。

決まっても実行しないのでは、会議の意味がないし、会議の重要性や権威が損なわれます。

決定事項の実行状況や実行結果は、必ず会議で報告し、できていなければ、会議の中で改善策を話し合って決めます。

会議をベースにしてPDCSAサイクルを実行するのです。

会議での決定事項は文書として残すだけでなく、すべてパソコンに入力することを勧めます。

パソコンに入力しておけば分類や並べ替えが容易ですから、内容によって分類し、優先順に並べるなどして整理します。

決定事項の内容はさまざまです。中には、社内規定として加えることがらもあります。

たとえば、建設会社の会議で、

「工事現場で大工さんたちがいつもタバコの吸い殻がほったらかし、

ジュースの空き缶も置きっぱなしで、施主に迷惑をかける。

吸い殻や空き缶は必ず自分で持ち帰ろう」と決まったとします。

しばらくは守られるでしょうが、そのうち気がゆるむと同じことを繰り返して施主からクレームが出るのはありがちなパターンです。

これを社内規定として加えれば、守れなかった人に対して規律違反として正式に注意できます。

その場限りの口頭注意に終わらずにすみます。

他にも、事務処理や作業管理に関わることがらや、現場管理のルールに関する決定事項もあり得ます。

それらを社内規定化すれば一過性にならず、継続的なルールとして定着します。

他からの押しつけではなく、自分たちでつくったルールですから定着も早く自主的に遵守されるでしょう。