こんにちは、矢野千寿です。

会社の土壌づくり・土壌改善が、社長夫人の役割です!

会社のナンバー2の仕事は、社長を補佐することです。

「幸せのりんごの樹」の絵を見てください。

美味なりんごをたわわに実らせるには、よい土壌、豊かな土壌が必須条件です。

土壌が弱って貧弱になれば、幹も育たず、実も付きません。

この土壌づくり、土壌改善が社長夫人の役割です。

経営の土台づくりといってもよいでしょう。

社長の仕事は、この土壌の上に幹を育て、たくさんのりんごを実らせることです。

社長は、地上に出ている部分に大きな力をとられるので、土壌づくりまで手が回りにくい。

それを社長夫人が補佐するのです。

この役割分担は、男性、女性それぞれの特性にも合っています。

男性はロマンチストで夢を描き、大局的な視点で物事を見つめることは得意ですが、それを具体的に形にすることは苦手です。

反対に女性は、大所高所から物事を見るのは弱いですが、現実をしっかり見つめて、具体的にコツコツと形にしていくこと、細かい作業を丹念に積み重ねていくことは得意としています。

会社の土壌づくり、土壌改善は、女性である社長夫人にこそ可能な仕事、社長夫人にこそ相応しい仕事です。

この仕事は地味ですが、非常に重要です。

今多くの中小企業が苦しんでいるのは、この仕事を怠ってきたせいだと言っても過言ではありません。

「良樹細根」という言葉をご存じですか。

カー用品店を全国に展開しているイエローハットの創業者、鍵山秀三郎さんの言葉です。

「良い樹を育てるには根を大事にして細かく配慮することが必要である」という意味です。

会社の土壌づくり、土壌改善の本質をずばりと言い当てているので、私はよくこの言葉を皆さんに紹介します。

会社を城にたとえると、土壌にあたるのが石垣です。

その上に立つ城、さらにもっとも高い位置にある天守閣を支えるのが石垣です。

ここがしっかりしていないと、城がぐらつきます。

立派な城を建てるには、それを支えられるだけの堅固な石垣でなくてはなりません。

石垣は、大きな石ばかりでは完成しません。

大きな石を組んだら、その間に小さな石をすき間なくはめ込んでいって、初めてしっかりした石垣になります。

この小さな石をはめ込んでいくのが社長夫人の仕事と言うこともできます。

会社の土壌改善は、これまでの悪しき習慣(考え方や行動)や、ないがしろにされてきた部分を変えることが主眼になります。

倦まず弛まず地道に続けなくてはならない作業です。

即効性はありません。

目に見えるような成果が出るまでには、かなりのエネルギーと時間を要します。

けれども、いずれ、すばらしい結果が出ます。

会社が強くなります。

幹が立派に育ち、たくさんの実をつけるようになります。

土壌がよくなると、本当の力になります。

ある社長から、こんな言葉をいただきました。

「土壌改善は、最初は遠回りのように感じるけど、けっきょくは近道でした」

この地道な活動は、男性にとっては非常に不得手なことです。

だからこそ、社長夫人の役割が大きいのです。