皆さん、おはようございます。
【これからの社長夫人は会社経営のプロになれ!】の著者で社長夫人戦力化コンサルタントの矢野千寿です。
昨日の指標の続きです!
3)生産性
人やモノやお金をどのくらい使って、どのくらいの売上げや利益をあげたか、ということです。
売上高を従業員の数で割って出す「従業員一人当たり売上高」が代表的な指標です。
これによって、人的生産性、つまりマンパワーの度合いを判断します。
売上や利益が伸び悩んでいるとき、その原因を探るのに、この指標が役に立ちます。
社員の数や配置、能力やモチベーションなどの状態がこの指標で評価できます。
4)成長性
文字通り、どのくらい成長しているか(していないか)ということです。
売上高について、3~5年遡って現在までの推移を見れば容易に判断できます。
私がよく使うのは、昨日説明した4つの指標(安全性、成長性、生産性、収益性)ですが、これだけでも経営の判断には有効です。
あなたの会社でも、問題があったら、これらの数字をはじき出してみましょう。
どこに原因があるか、どういう解決策があるかを探る有力な手がかりになります。
例えば、3年前に3億円だった売上が少しずつ落ちて、現在は2億5千万円となったとします(成長性)。
まず考えるのは、以前の体力に戻すこと。
つまり、3年前の水準まで盛り返すことです。
それにはどうするか?
これが最初のテーマになります。
成長性に関連が深いのは、生産性です。
そこで、一人当たりの売上高を出して検討してみます。
「資金繰りが苦しい」と感じたら、当座資産と借入金返済額をバランス(安全性)を見ます。
「当座資産が返済の1カ月分もない」などといった形で、「苦しさ」が数字ではっきりわかります。
苦しさの原因は利益が出ないことにあります。
自己資本利益率を計算して収益性をチェックし、さらに成長性や生産性を見て改善策を探ります。
毎月、あるいは毎年、決算書から上のような経営指標を計算して表を作成すると、経営に役立つ資料として使えます。