これから知識や技能を学ぼうとしている社長夫人の皆さんに、ぜひ心がけていただきたいことがあります。
基本をきちんと学ぶ、ということです。
基本を無視したり、中途半端な知識のまま我流に走ることは止めましょう。
社長が我流の経営をしてきたことが多くの中小企業の危機を招いた、と私は考えています。
我流はマイナスが大きい。
それを私自身も体験しています。
私は、以前実家のアパレル会社を経営していた時期があります。
仕入れて販売するだけだったら問題なかったのですが、
オーダーの依頼があったときに我流でやったことがあります。
洋服をつくるには原型が必要ですが、その基本を勉強していなかったので、製図をするのにとても苦労しました。
たとえば、ダーツをどう入れたらきれいなシルエットになるのか、襟はどのくらい傾斜させたらいいのか。
スタイルブックを開いて、似たシルエットのものを探して、それをまねて製図しなくてはなりませんでした。
そのつど悩みました。
面倒だし、頭に描いたとおりにできるか不安も大きい。
見よう見まねなので、何度やっても同じことの繰り返しで、応用も利きません。
基本がいかに大切かを実感したのです。
会社の経営となれば、原型づくりに比べて、はるかに複雑で高度な内容です。
自分たちばかりでなく、社員の生活も左右するのですから、安易な気持ちで取り組むことはできないはずです。
退屈でも基本を学ぶ。
我流に走らない。
それが結局のところ、必要な知識や技術を身につける早道です。
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