こんにちは、矢野千寿です。

女性社員の戦力化も社長夫人お仕事です!

社員の中には女性がいます。

同性という点で、男性社員に比べて、より近しい存在です。

同じ土俵にいるもの同士としての関係づくりが考えられます。

会社に敏腕そうな人材を幹部社員として迎え入れたとき、社長夫人の皆さんはどう感じるでしょうか。

心強く思う、警戒心を抱く、ライバル心をかき立てられるなど、人によってさまざまでしょう。

ある会社で常務を務めていた社長夫人は、銀行出身者が入ることを知って・・・

「自分はもう必要ないのではないか。身を引いて主婦業に専念したほうがいいのでないか」 と思ったと言います。

親しい女性に相談すると、手厳しい言葉が返ってきました。

「これからは女性の時代と言われています。あなたの会社も女性を大勢採用している。彼女たちを育てるのが、女性としての社長夫人の使命ではないですか」

この言葉で、社長夫人は退社を思いとどまり、女性スタッフの育成に取り組もうと決意したそうです。

自分自身が女性社員の目標になるように仕事をすると同時に、女性スタッフの育成に努めて、ひとり一人が強い責任感を持ち、互いに協力し合って高いレベルで仕事をこなすグループにまで成長させました。

女性の時代とはいうものの、現実には、結婚、出産、主婦業など、女性は仕事をする上でのハンディを抱えています。

そういう制約の中で、仕事への意思を強く持つ女性、仕事を続けている女性はたくさんいます。

仕事を通じて「社会に役立ちたい」「社会の中で成長したい」という強い思いがあるのです。

社長夫人は、働く女性の大変さも知っていますし、女性特有の仕事観も共通しているはずです。

社長夫人は、女性社員のよき理解者、共感者として、女性社員の成長をサポートできる立場にあります。

ぜひ、その立場を活かして、女性の時代への進展に貢献して欲しいと思います。

最後に、高名な教育者である森信三先生の、次の言葉を紹介したいと思います。

「教育とは、流水に文字を書くような果てしない業である。だが、それを巌壁に刻むような真剣さで取り組まねばならない」

「教育」を「人材育成」に置き換えて考えてください。

流れる水に文字を書いてもすぐに消えてしまいます。

書いても書いても、そのたびに水が文字を流してしまいます。

それでも、それを繰り返し、繰り返し行なう。

それが人材育成という仕事です。

人材育成は、長い年月がかかるのは当然のこととして取り組む覚悟と理念が必要です。