こんにちは、矢野千寿です。

社長夫人は、「出過ぎず、引き過ぎず」が、基本です!

 

経営において、社長と社長夫人の二人三脚は、

常に社長が少し前に出てリードし、夫人は社長の少し後ろから、

社長のリードのままについていく、という形が理想です。

夫人は、「出過ぎず、引き過ぎず」が基本です。

社長より出過ぎてはダメ、でも引き過ぎてもダメです。

それで、社長のやや後ろをピタリとついていく。

私はこのことを強調しておきたいと思います。

このコントロールは非常に重要です。

二人三脚の成否の鍵を握っていると言ってもいいくらいです。

積極的、独立心が強い、まじめといった性格で、しかも聡明な夫人は、とかく出過ぎます。

社長を批判したり反発したりする。

極端な場合は、それを社員の前で公言する夫人もいます。

社員を味方につけて、自分が会社を統率しようとします。

これでは、社長がやりにくいのは言うまでもないでしょう。

社長夫人が出過ぎるのは、本来はひとりだけのトップが二人できるようなものです。

社員は、そう感じるのです。

社員は、どっちの命令を聞けばいいのか迷うことになります。

たとえ夫人の考えや方針が社長より優れていたとしても、出過ぎてはいけません。

会社のトップはあくまで社長です。

そのことを忘れていけない。

優れたアイデアがあるなら、社長に話して、すり合せをして、最終的には社長のアイデアとして社員に示すのです。

我の強い夫人は、これが我慢できません。

「私のアイデアなのに」という思いが消せなくて、おもしろくないのです。

そして、不満が募ります。

考えて欲しいのは、これまで会社を経営してきたのは社長である、ということです。

たとえ業績がよくないとしても、その中で必死に頑張ってきたのは社長です。

それを補佐するのが夫人です。

そのためのビジネスパートナーです。

夫人はあくまでナンバー2なのです。

それに、自分の才を誇っても、いずれは底が割れます。

「自分が、自分が」と言う人には誰もついてきません。

社長の信も得られず、社員からもそっぽを向かれる、ということになりかねないのです。

そうなったら惨めでしょう。

夫人は、我を殺さなくては、本物のビジネスパートナーにはなれません。

不満があっても歯がゆくても、社長を受け入れ、社長についていく。

社長夫人にはそれだけの度量が求められます。

社長より大きな器が必要なのです。