財務という未来に関わる仕事では、経費などについての意識や位置づけを見直す必要があります。

 

ある工務店の社長の趣味は釣りと食い道楽。

 

これらにけっこうお金を使うので、社長夫人は「経費節約のために我慢してください」と、しょっちゅう社長に訴えています。

 

あるとき、珍しく社長に誘われて釣りに同行したところ、社長の意外な一面を見ました。

 

小さな針に餌をつける姿、浮きをジッと見つめている姿、針にかかった4~5キロのブリを必死で釣り上げている姿・・・

 

日頃の気が短い職人気質の面影はなく、純粋に釣りを楽しみ心から幸せな様子だったそうです。

 

それを見て、社長夫人は、「利益は、趣味や夢を実現するためのものでもある」ということ気づいたそうです。

 

会社経営は、社長の夢を実現するためのものでもあります。

 

経営内容をよくするためと言って経費削減だけに腐心するのでは息苦しいし、

 

あまりに余裕がなくて、「夢の実現」には似つかわしくない。

 

社内の空気もギスギスしてくるのではないでしょうか。

 

「経費を削る」ではなく、「夢を実現するための利益を出す」という発想に変えれば、

 

心理的にもゆとりを持って、前向きに取り組むことができます。

 

未来を意識するなら、費用(経費)を投資ととらえる考え方も必要です。

 

目先の直接的な成果を目的として使うのが費用、将来に向けて見えにくい深い成果を期待して行なうのが投資です。

 

財務という未来志向の仕事をするには、経費を単に費用として見ず、投資ととらえる視点が必要です。

 

新入社員は、すぐには給料だけの仕事をできません。

 

費用対効果という点ではマイナスです。

 

しかし、何か磨けば光るものがあるはずです。

 

「いずれ成長してくれるだろう!」という期待があるから採用して人件費を使い続けるわけです。

 

これが投資です。

 

長い目で見れば、投資対効果はプラスと見ているのです。

 

人材育成プログラムをセールスマンとして全国トップを張っている人がいます。

 

これまでプログラム導入にかかる経費を費用としてとらえ、「費用対効果」のメリットをあげてプレゼンテーションをしていました。

 

あるきっかけで費用ではなく投資ととらえ、「投資対効果」という考え方に気づき、

 

「将来に必ず大きな効果が出る」ものとして、以前より強力に売り込めるようになったと言います

 

同じお金を使うのでも、投資としてとらえれば・・・

 

より大きな視点、より長いスパン、より基幹部分での成果を目指した使い方、

 

つまりは経営センスのある使い方が可能になります。

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