利益の取りこぼしが見つかったら、次には「どう改善するか」です。
ここで言う「改善」とは、ひと言で言えば「より安くすむ方法を考えて実行する」ことです。
改善の方法は、「どうすればいいか」をキーワードとして、逆にたどって考えていきます。
本を捨てるのはもったいない!
→それには、どうすればいいか?
→できるだけ捨てないようにする!
→それには、どうすればいいか?
→捨てるほどつくらない!
→それには、どうすればいいか?
→必要最低限の量を発注する!
このように逆算して考えていくのです。
発想の転換も必要です。
改善策が見つからないのは、社内の常識や既成概念がネックになるからです。
現状のやり方が当然と思っているので、よりよい方法が思い浮かばないのです。
チェーン展開している眼鏡販売店が店頭在庫をたくさん抱えていました。
「デザインが古いと売れないだろう」と、古いものはウィンドウの奥にしまいこんで、お客様に積極的に勧めることもない。
売れ残りが増えるのは当然です。
けれども考えてみると、デザインが斬新かどうかは売る側のセンスです。
お客様は、デザインの新しさよりは自分の好みと価格を重視します。
だから、お客様の立場に立って、古い商品でもどんどん勧める、セールなどで価格を下げても売ればいいのです。
全店舗の店頭在庫は原価で3400万円、完売すれば約8000万円にはなります。
店頭で眠っている商品をお金に換えれば、これだけの利益が出るのです。
「古いものは売れない」という思い込みや既成概念、あるいは業界内の通念を捨てること、つまり発想の転換がポイントです。
「もったいない」精神を持つこと
些細なことへの気配り
細かい作業を地道に続けること
既成概念や「常識」に染まっていないこと
これが利益の取りこぼしをなくす条件です。
いかがですか?
これは、まさしく女性のお家芸だと思いませんか?
社長夫人にふさわしい仕事、社長夫人にこそできる仕事です。
利益を上げる=売上を上げる
売上を上げるには営業社員の頑張りが一番、と考えるのが普通です。
けれども、「利益の取りこぼしをなくす」ことで、社内にいても利益を上げることはできるのです。
「内勤者でも、工夫すれば自分のお給料ぐらいは稼ぎ出せる」というのが私の考えです。
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