社長夫人が社長のビジネスパートナーとして力を発揮するためには、実務能力を身につけることが必要です。
前にもお話ししたように、社長夫人が担当するのは内部のブランドづくり、守りの経営です。
その分野で社長を的確に補佐し、目に見える成果を出すには、計数管理と業務改善と人事制度改善が柱になります。
計数管理とは、会社のお金の流れを把握、分析して、経営上の問題点や改善点を見つけたり、計画や目標を立てたりすることに役立てることです。
多くの社長夫人は経理の仕事に関わっていますが、その内実は計数管理にはほど遠いものだ、というのが私の実感です。
業務改善は、会社のさまざまな業務がより効率よく行なわれるように環境を整えることです。
ほとんどの会社に見られるパソコンの導入、利用も、業務改善のひとつです。
会議の仕方や各種の事務処理、部署間の連携など改善すべき点は数多くあります。
作業の効率向上だけでなく、経費の削減、利益アップにつながる点でも重要な仕事です。
人事制度は、給与体系や考課制度が主要なテーマですが、社長夫人が関わるのは主として人材育成、つまり社員を育てレベルアップすることです。
これらに関する知識と技能を学び、ビジネスの現場で生かせる実践的なものとして鍛え上げることです。
これが、社長夫人の戦力化です。
この3つのうち、もっとも重要で優先順位が高いのは計数管理です。
次いで、業務改善、人事制度改善という順序で進めるのがよいと思います。
もちろん、早急に改善すべき課題や問題点があれば、順序にこだわらず、まずそこから着手すべきです。
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