「妻が、きちんと論理的に話ができるようになってほしい」

 

私がお手伝いをする会社の社長からは、こんな希望がよく出ます。

 

論理的な話し方の反対は、感情的な話し方、筋の通っていない話し方、わかりにくい話し方といったところでしょうか?

 

確かに、このような非論理的な話し方をする社長夫人を多く見かけます。

 

特に多いのは、感情まるだしでポンポンと言葉をたたみかける人です。

 

手短に結論を言うだけの人、言葉は多いのにポイントがずれている人、話が支離滅裂な人もいます。

 

論理的に話ができないと、社長と仕事のことを話すのはむずかしいと思います。

 

会社をどう経営するか、改善するかは、論理的な考えによって明確になるからです。

 

社員とのコミュニケーションにも関係します。

 

社員に何かを指示するとき、論理が通った話をしないと、正確に伝わらずに混乱させたり、誤解を生んだりします。

 

論理的な話し方ができないと、取引先や顧客、税理士、会計士などとの会話にも支障が出ます。

 

論理的に話すには、いくつかのコツがあります。

 

「感情的にならない」ことを大前提とした上で、最も基本的なポイントを2つだけあげます。

 

・話す内容を整理して簡潔にまとめる

 

口に出す前に、話すことを整理しまとめる癖をつけます。

 

整理の方法は、「何がどうした」「何をどうする」という簡潔な形にまとめることです。

 

「もし~ならば」「できれば」などといった前提や条件などを入れずに、要点だけをズバッと話せるように整理するのです。

 

・理由や根拠を必ず話す

 

結論を話したあとに、その結論を出した理由や根拠を付け加えます。

 

「その理由は何々です」「なぜなら何々だからです」という話し方になります。

 

理由がいくつもあれば、「第一の理由は何々、第二の理由は何々、第三の理由は何々」というふうに列挙します。

 

このように、まず結論を簡潔に話し、そのあとに、そう考えた理由を加えれば、それだけで話は論理的に展開します。

 

たとえば、次のようになります。

 

「営業部は、週の初めに売掛金の回収計画を必ず経理部に報告するようお願いします。

 

第一に資金繰りの計画をきちんと立てるため、第二にお金の流れを正確に把握するため、第三に経営の健全化を図るためです!」

 

論理的に話すためのテクニックはいろいろありますが、

 

この2点を常に意識して話すだけでも筋道の通る、相手にわかりやすい話し方になります。

 

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