こんにちは、矢野千寿です。
社長夫人に使命感と意思さえあれば、戦力として社長の片腕として、必ず活躍できます!
社長夫人が仕事に対して、新たなスタートを切る段になって、
「私にここまでできるかしら」
「社長の期待に応えられるだろうか」
と不安に陥る社長夫人は多いでしょう。
社長のパートナーとして会社に関わることは、それなりの責任が伴います。
自分たちの生活だけでなく、社員の生活も左右するのが会社経営というものです。
ことの重大さに気づくと尻込みしたくなるのも無理のない話です。
不安が「自分の能力」についてであれば心配はありません。
大勢の社長夫人を見てきて、私は「社長夫人は無限の潜在能力を持っている」と確信しています。
ある社長夫人は、経理をコツコツ学んで、わずか一年半で決算書を自分で作成できるようになりました。
ある社長夫人は、自分の手で、主婦で構成される外販グループを実力のある部隊として育て上げました。
ある社長夫人は、専門知識を身に付けて税理士と対等に話ができるほどに成長しました。
ある社長夫人は、社長から新規の事業を任されるほど力をつけました。
ある社長夫人は、夫(社長)と死別したあと会社を引き継いで、数年で売上げを5倍に伸ばしました。
このような社長夫人は何人もいます。
やれば、できるのです。
その原動力になるのが何かと言えば、
「社長を助けよう」「社長の役に立ちたい」という意思です。
さらに広げれば、「社員のために自分が何かをしたい」という思いです。
このような意思、思いを強く持っていれば、道は開けます。
「社長の役に立ちたい」という意思があれば、
そこから「では、何をするか」という模索が始まり、「これだ」というものが見つかったら、骨身を惜しまず取り組むのです。
「社長の役に立ちたい」「社員の役に立ちたい」という思いを掘り下げていくと、
「人の役に立ちたい」「社会の役に立ちたい」ということになります。
これは、私自身の理念でもあります。
私は平成3年(1991)年、50歳直前に、勤めていた会計事務所を辞めるかどうか悩んでいました。
「人の役に立つ生き方をしたい」という思いだけは強かったのですが、何をしていいか、どうしたらいいかわからずに悶々としていました。
そんなときに、ある人の「社会への役立ち」という言葉に出会い、
「社会への役立ちを思った人間は、必ず社会から求められる」という文章に触れました。
この一節を何十回繰り返し読んだことでしょう。
もし私の「社会への役立ち」と思いが本物なら、社会から必要とされるだろう。
必要とされないのなら、私の思いが本物でないのだ。
そう考え、そう信じて、失業を覚悟の上で退職、独立したのです。
そうしたら、幸いなことに、いくつかの会社が私を顧問として迎えてくれました。
失業せずにすんだのですが、そのことより、私が社会から求められたことがうれしかった。
思わず声を出して喜んだくらいです。
「社長の役に立ちたい」という思いが本物であれば、きっと社長から求められるような存在になります。
それを信じて進んでいっていただきたいと思います。
社長夫人が持っている潜在的な力を引き出せるかどうかは社長の意識が鍵を握っています。
「女性にはほんとうの仕事は無理」「うちの女房はなにもわかっていない」などという言葉を社長から聞くことがよくあります。
頭からそう考えている社長が多いようです。
これでは、社長夫人に眠っている可能性を見つけることはできません。
磨けば輝く人材がすぐ横にいることに気がつかないのです。
私は、
社長に、「あなたの奥様を見直してください。奥様は、もっともっと光るものを持っていることに気づいてください」と呼びかけたいと思います。