「計数管理に強くなる」と言うと・・・
「経理を担当する」「帳簿をつける」といったことを考えがちです。
しかし、私は「社長夫人は経理をしてはいけない」と言っています。
社長夫人がすべきなのは経理ではなく、財務です。
経理と財務
どこが、どう違うのでしょうか。
経理とは、企業活動で発生した日々の取引の処理をすることです。
販売や仕入れの取引があれば、その処理をする。
現金、預金の出入りがあれば、その処理をする。
支払った経費の処理をする。
要するに、取引の後処理です。
一方、財務は、企業活動で得た利益(資金)をどう有効に運用するか、企業活動に必要な資金をどう調達するかを考え管理することです。
経理が過去の処理だとすれば、財務は現状を踏まえて未来に向かう仕事です。
過去のことは、資料もあるし、お金も動いているので処理は容易です。
半ば機械的な作業で誰にでもできますから、経理担当の社員にまかせるのが適切です。
社長夫人は、将来に向けて・・・
社長の理念やビジョンをどう実現していくか?
そのために資金をどう活用していくか?
つまり、経営に直結した仕事をすべきです。
経営者の視点で、損益計算書や貸借対照表、キャッシュフロー計算書などを読み込み分析する。
経営に役立つ資料をつくったり、社長に提案したりする。
それこそが社長夫人の役割です。
社長夫人の皆さん!経理の仕事にしがみついてはいませんか?
経理担当で満足してはいませんか?
社長夫人が経理を担当することには弊害もあります。
経理は、毎日の取引をその日のうちに処理するのが原則です。
しかし、多くの経理担当社長夫人はそうしていません。
処理が遅れます。
自分ひとりですべてを握っていて、しかも自分流で勝手にやっているので標準化できないこともマイナスです。
社員に引き継ぎができないし、第三者が理解できるような処理内容になっていないこともあります。
社員にまかせて、きちんと指示をすれば、このようなことはないでしょう。
社長夫人は、本来の仕事に労力をかけてください。
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